こんにちは。FXの鬼、ジャンヌです。
今日もツイッターではハイレバで死亡した報告を見ます。
たくさんDMも頂くのですが、勝てなくて困ってる人の理由を辿っていくと、
もう百発百中でハイレバが理由です。
もう、口座を溶かす人の99%はハイレバが死因だと言っても過言ではない状況ですね。
コカインやヘロインと一緒でしょう。気持ちよさと引き換えに口座を失うのです。
口座イコールお金ですから。なんとかとめたいと思っていますけれど、
ハイレバの魅力は強烈ですからね。
ときには『俺はハイレバで勝ってるから、そんなの嘘だ』というコメントも頂くのですが、
分かって書いてます。
大谷翔平や藤井聡太レベルのトレーダーが世の中にはそりゃいます。
そんな一部の例外を見つけてきて否定されても僕は伝えるのをやめません。
もう一つ言うと、ハイレバでも短期的には勝てます。運が良ければ。
ただ、投資してるんですよね?と聞きたい。
50連勝して10万円を5000万にしたとして、その後の1敗で口座パンクさせるのは投資でしょうか。
それは単なる負け組です。
1年から5年スパンで勝ってはじめて勝ち組と言えるでしょう。
その方が大谷翔平なのか、三日天下なのかはわかりませんが、普通の人が長期に渡って勝ちたければ【ハイレバ禁止】はゴールデンルールだと考えています。
なので、僕はハイレバ中毒で死亡する人を減らすためにコツコツと記事を生産したいと思います。
誰か一人でもやめてくれる人がいたら良いなあ。
今日はハイレバ中毒殺人事件の犯人を探してみよう!

ハイレバやめる? それとも口座溶かす?
まとめ
- ハイレバは本能だから意識してもなかなかやめられない。
- 1番のデメリットは利益を伸ばせなくなること
- 証拠金10万円なら1万ドル以上持たないようにしよう
- FXで勝つにはマネーマネジメントこそすべて
ハイレバの意味
そもそもハイレバとは何か。でも書きましたが、実効レバレッジが25倍を超えるとハイレバとしましょう。
FXは証拠金取引ですから、損益は証拠金の額ではなくて建玉(ロット)に関する上下で決まってきます。
当たり前ですが、ロットを上げれば上げるほど同じ値動きで大きく儲かります。
逆もしかり。大きく損もします。
ハイレバは人間の本能
FXで勝ちたいならハイレバは禁止。言うのは簡単です。
でも実際はとても難しいことを理解しましょう。
ニコチン中毒の人に『健康になりたければタバコは禁止』
薬物中毒の人に『死にたくなければすぐやめろ』
と言ってるのと同じです。中毒になってる人にとっては、そんなこと分かっていることなんです。
やめようと思って頑張るんです。頑張るけれどやめられない。それが中毒なんですよね。
だから、ハイレバ中毒を治すのも相当気合が必要です。
やめようやめようと思ったとしてもやる理由をどうしても探してしまうから。
FXをやっている人は実はギャンブルトレードをしている人が多くて、ハイレバはその典型です。
有名なプロスペクト理論ってご存知でしょうか。
ざっくりとだけ説明しておくと
『利益よりも損失のほうが重要性が高い』
『利益は確実に取りたいが損失は回避したがる』
『ちょっとの値動きには敏感なのに大きく動くと感覚が鈍くなる』
と言ったものです。
FXでは下記のような心理として現れます。
『1万ドルで20pips抜いて2,000円の勝ちでは満足できなくなってくる』
『負けた金額はすぐ取り戻して、せめてゼロ地点に戻りたい』
『たくさん負けて残高が減ったから、どこかで勝負して取り返す』
全部プロスペクト理論で説明可能です。
『1万ドルで20pips抜いて2,000円の勝ちでは満足できなくなってくる』
↓
2,000円くらい勝っても大した事ねえな。と感じてくる。刺激が足りなくなってくる。
もっともっといっぱい勝ちたいという欲が出てくる。
『負けた金額はすぐ取り戻して、せめてゼロ地点に戻りたい』
↓
基準額がゼロ地点になってしまう。
損失に敏感なため、勝つために始めたFXなのに、
いつの間にか元金に戻すためにトレードするようになる。
『たくさん負けて残高が減ったから、どこかで勝負して取り返す』
↓
損失が継続している状態に耐えられない。少しでも早く元金に戻したくてたまらない。
全部プロスペクト理論で説明可能だし、しかもこれらはハイレバで解決可能なのです。
そしてプロスペクト理論は『人間は合理性ではなく、本能的に行動する』という理論ですから、
ハイレバはまさに本能に根ざした行動と言えるでしょう。
だから一度中毒になると根治するのが大変なのです。
そのうち自分に言い訳を始めます。
『ハイレバだって勝てば良いんでしょ』
『貧乏人が億を掴むにはリスクを取るしか無い』
『いつまでに○円必要だからやらないと』
『もともと、なくなっても良い金で始めたんだし』
『また入金ボーナス貰えば、この分くらい補填できるし』
なんてね。
どの依存症でも、やる理由を見つけるのは簡単なのです。
FXの場合は勝たないと意味ないですから、すべての言い訳は口座が溶けて無駄に終わります。

ハイレバ中毒にかかると怖いね。
こんなこと書くと『俺はハイレバでも勝ってるじゃん!』って反論が来るのですが、
『飲酒運転でも事故らなければ問題ないじゃん!』と同じです。
必ず事故るわけではないですからね。うまくいくこともあるでしょう。
でもね・・・って話、理解できると思います。
ハイレバはなぜだめなのか
ハイレバはなぜだめなのか。僕が考える大きな理由は以下の4点です。
ざっくりまとめると【負けるから】です。ではなぜ負けるのでしょうか。
ひとつひとつ見ていきます。
利益を伸ばせないから
実はこれが一番の理由。
負けるからと言っておいて勝つ話が一番大切なんですが、
FXとは勝ったり負けたりしながらトータルで勝つ投資です。
勝率はそんなに大切ではありません。
皆さん聞いたことあるかもしれません、【リスクリワード】の考え方が非常に重要です。
利益幅に対する損失幅をどうセットするかということなんですが、
勝率50%でリスクリワード2:1ならば3回トレードして1増える計算になります。
つまり【利益を伸ばす】ことが出来るかどうかが勝ち組と負け組の大きな違いになります。
「チキン利確」とか「コツコツドカン」とか聞いたことありますよね?
2つともリスクリワードが低いことを茶化した言葉なんです。
ハイレバの場合、利益を伸ばせないシーンが2つあります。
◆含み損があった状態からプラスに転じたとき。
プロスペクト理論に基づけば、含み損というのは本能的に許容し難い。
ロットが大きければ大きいほど、ストレスも大きくなります。
1万ドル10pips=1,000円なら我慢できることが、20万ドル10pips=20,000円の損失は我慢できなくなるのです。
これがプラスに転じた瞬間、ある意味目標を達成した気持ちになって利確してしまう。
プラスに転じたところから、マイナスになりそうなときはもっと我慢できません。
プラスのうちに利確したいと考えてしまうのです。
本来チャートはシグナルとか、決めていた価格にタッチすることで売買すべきものです。
損益ゼロが基準になってしまっては、利益を伸ばすことは出来ません。
結果、リスクリワードが取れず、負ける。
◆含み益が減ってきたとき
これもプロスペクト理論によるものなんですが、【利益は確定させたい】
例えば伸ばすつもりでプラス10pipsまで引っ張ったとして、そこから含み益がどんどん減ってきた場合、利確したくてたまらなくなります。
実は含み損を抱えている状態よりも、含み益を抱えている状態のほうがプレッシャーはきついんです。
だから含み益が減っていくのにメンタルが耐えられなくなる。
結果2pipとか、ギリギリプラスのところで利確することになり、利確した瞬間に折り返して
『握っときゃよかった!!』
となるのです。
レバレッジさえかけてなければ、ずっと見てられる(チャート閉じてていても平気)なので、
利益を伸ばすことが出来ます。

勝つための必須条件は、『損を恐れず利益を伸ばす』
強制ストップロス(ゼロカット)を食らうから
これも初心者に非常に多い現象です。
数字で考えてみます。
例えばXMで888倍でトレードしたとしましょう。
証拠金は仮に10,000円です。8万ドルロングします。
そうすると、1万円がゼロになるのは???
100pipsで8万円ですから、約12pips。12pips動いたらゼロカットです。
12pipsなんてドル円だとちょっと時間かかりますけど、これがユーロやポンドなら誤差で動きますからね?
400倍でやっても25pipsしか耐えられません。
これが25倍であれば400pips耐えられます。
もちろん全部ロストするまで400pipsということですから実際はそこまで粘らないですが、
それくらい精神的に余裕を持ちたいところです。
損切りが出来ないから
これもプロスペクト理論が関係します。
損切りイコール損失の確定ですから、できればやりたくない。
慣れるまでは損切りってなかなか出来ません。
建値まで戻る可能性があるならそれにかけてしまうのが人間です。
10pipsくらいなら戻るかもしれない→15pips→もうちょっとだけ我慢しよう。
と考えている間に30pipsくらい損失が出てくると、もう損切りできません。
4万ドル持っていたら12,000円。
それでもそこで損切りしていたら助かっているのに、結局50pipsを超え、100pipsになり、
あとは鉄板の【お祈りモード】発動です。
損切りしすぎるから
案外こういうタイプがいるんですが、損切りが怖いあまりに、ちょっとマイナスになるとすぐに損切りしちゃうという行動になる方がいます。
FXは天井や底でエントリーすることはほぼ不可能です。
ある程度の逆行には耐えないといけない。ちょっとの含み損で損切りしていては、
益を出すチャンスを自ら失うことになります。
【損切り貧乏】というやつですね。
損切り貧乏になっちゃう人もロットを下げればある程度我慢が出来るようになります。
どれくらいのレートで取引すべきか
僕の推奨レートは以下のとおりです。
ちょっとややこしいのですが、MT4を使っている方は1万通貨=0.1ロットですので見方にご注意を。下記の表記は日本国内口座の場合で書いてますので、MT4の方は10で割って下さい。
通貨ペア | 証拠金 | MAXのロット | おおよそのレバレッジ |
ドル円 | 10万円 | 1万ドル | 10倍 |
ユーロドル | 20万円 | 1万ユーロ | 6倍 |
ポンド円 | 30万円 | 1万ポンド | 5倍 |
豪ドル円 | 10万円 | 1万豪ドル | 7倍 |
ユーロ円 | 20万円 | 1万ユーロ | 6倍 |
通貨ペアはたくさんありますが、僕はそもそもマイナー通貨を推奨していないので、これくらいにしておきます。
(マイナー通貨を推奨しない理由は下記記事にもあります。)
実効レバレッジはトレードのアプリで表示されないため、自分で計算する必要があるのですが、
10万円入っていたら1万ドル。30万なら3万ドルとロットで覚えておけば大丈夫です。
もちろん、メンタルの強さは人によりますのでガイドラインとして捉えていただければ良いのですが、
概ね、冷静な判断を保つにはこれくらいが限界です。
表にはマックスの数字が入れてありますので、理想的には25万円で1万ドルくらいです。
逆に言えば、100万円の証拠金で1万通貨やっとけば(実効レバレッジ=1)、誰だって勝つことが出来ます。だって為替なんてしょせん上か下なんだもん。
冷静にトレードできれば負けるほうが難しいゲームです。
常に、負けるのは【自滅】=ハイレバトレードが原因です。
終わりに
今回も長くなってしまいました。
それだけハイレバ禁止には力が入っています。
繰り返します。
退場者の殆どはハイレバトレードによる自滅です。
マネーマネジメントこそすべて。
僕の生き残り方です。
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