こんにちは。FXの鬼、ジャンヌです。
僕のダイヤモンドルールでも紹介したとおり、
『ナンピンをしたらFXをやめる』と宣言しています。
『ナンピンは危険だよ。やめた方が良いよ』という方が多いですね。
僕は敢えて厳しい表現を使いたいと思います。
【ナンピンは負けトレーダーの手法】だと。
ではなぜそこまでダメだというのか、見ていきたいと思います。
まとめ
- ナンピンとは追加のロットをもって平均単価を下げる(ロング時)手法
- 勝率を上げるというメリットあり
- ただし、デメリットが多すぎる
- 【ナンピン禁止】を強く推奨(特に初心者)
ナンピンとは
ナンピンとはポジションに含み損が出ているときに、さらにポジションを追加して平均単価を下げるトレード手法を言います。
漢字で書くと【難平】。難は損失という意味ですが、損を平にするってこと。
(僕は平らになるけど難易度が高いって意味かと思います。)
具体的に見ていったほうがわかりやすいですね。
ドル円104.000で1ロットロングでエントリーし、103.000まで下がって100pips損になったから1ロット追加します。
こうすることで平均単価を103.500まで下げることが出来ました。
仮に2ロットナンピンしたら平均単価を103.333まで下げることが出来ます。
本来なら104.000まで上がらないとチャラにならなかったものが、103.333とかでチャラ、
104.000まで上がれば爆益になります。
ナンピンのメリット
ナンピンのメリットは直接的には平均取得単価を下げられる(ロングポジションの場合)ということです。
平均取得単価を下げることにどういう意味があるのか。
→勝率が劇的に上がる
ということです。
だから勝ちたいトレーダーはナンピンをしたがる傾向があります。
だだ・・・・勝率を上げることに何の意味があるのか。よく考えてほしい。
FXはいくら勝ったか負けたかが大事ですよね。
そのための勝率が重要なのであって、単純な勝率を上げることに意味はありません。
あるとすれば、メンタルの平穏を保てるってことだけですね。その場限りの。
なぜナンピンを嫌うのか
経済的合理性がない
冷静に考えてみましょう。ロットは同じとします。
104.000で初回エントリー(ロング)
103.500で最初のナンピン
103.000で2回目のナンピンです。
それぞれエントリーしたときの現在価格と、平均取得単価、それと保有ロットです。
初回エントリー時:現在価格104.000、平均取得価格104.000で1ロット
初回ナンピン時:現在価格103.500、平均取得価格103.750で2ロット
2回目ナンピン時:現在価格103.000、平均取得価格103.500で3ロット
勘の良い方は何が言いたいかもう分かったと思います。
そもそも初回エントリーで、あなたの勝率はどれくらいありますか?
人によりますが、平均50%としましょう。
その50%は104円のものを104円で買えるから成立しています。
初回エントリー時に104.500でエントリーしないといけないとしたら勝てる気します??
最低50pips上げてやっとスタートライン。厳しいですよね?
ナンピンのときはそれを受け入れてしまうから人間の脳は不思議です。
上記2回目ナンピン時の数字をご覧ください。
現在価格103.000のものを103.500で買わされてるんです。
しかも 普段の3倍の量!
僕には勝てる気がしません。普段の3倍負ける気しかしない。
経済合理性がなさすぎる。
ヨドバシカメラで3万円で売っているニンテンドースイッチを、メルカリで45,000円で3台買うみたいなものですよね。。。
買わないです普通。
そもそも判断を間違えている
例えば、ドル円104.000でロングエントリーしたとします。
このとき、当然ながら上がると思ってロングでエントリーしているわけですね。
これが103.500まで下がりナンピンを検討する状態は、すでに自分のロングの判断が間違っていたことを意味します。
そもそも間違えているのに、さらにその間違ったポジションを積み増ししようとする考え方。
おかしいですよね?
間違っていたなら淡々と降りて(損切りして)、
次のエントリーを狙えばそれで良い話です。
マネーマネジメントが壊れる
マネーマネジマントが最初からされていないというのであれば論外として、
通常は証拠金残高とロットのバランスを見ながらエントリーします。
例えば10万円入っているから1万ドルロングする。とかね。
ところがナンピンというのはこれを2万ドルに積み上げる行為です。
その時点でマネーマネジマントが壊れてしまいます。
マネーマネジマントが壊れた先にあるのは【コツコツドカン】【自滅】しかありません。
マネーマネジメントは全てに優先する。
これが崩れるなら投資をしてはいけません。
損切りが出来ない
損切りが出来ないトレーダーに勝ち組はいない。
これは事実です。
ところがナンピンをすると損切りができなくなるんです。
例えば104.000で1万ドルロングして、103.500に下がってしまいました。
これは本来損切りすれば済む話なのですが、ナンピンをして平均単価を103.75に下げる行為は、
損切りを否定しています。
そして、含み損のpipsは少なくなります。
それまで50pips負けていたものが25pipsの負けに減ります。
これで、あと25pips余裕ができたかのような錯覚に陥るのです。
それで103.25まで耐えてもOKと思っちゃう。
実はさっきまで5000円の負けだったものが、10,000円の負けに増えているのに。
103.25で更にナンピンしようものなら最悪。
もう今まで追加投資した部分があまりにももったいなくなり、損切りが更に出来なくなる。
(どうせ損切りできるならさっき損切り出来ている)
待っているのは「ドッカン!」の負けです。
ナンピンに見えてナンピンでない手法
含み益が出ている状態の追加エントリー(追い玉)
ナンピンとは、含み損が出ている状態で追加でエントリーすることを言います。
ですので、下記の画像のように、
1.12400でロングをしてそのまま上がり、
含み益が15pips出た状態で1.2155で追加エントリーするのはナンピンではないです。
これは【ピラミッティング】といって利益を増大させるための手法の一つです。
これはこれでテクニックが必要なので安易にはおすすめしませんが、禁止すべきナンピンではありません。

計画的な分割エントリー
繰り返しますが、ナンピンとは、含み損が出ている状態で追加でエントリーすることを言います。
ところがこの定義に当てはまってもナンピンではない手法があります。
それが【分割エントリー】
ナンピンとの違いは、当初から計画されているか否かです。
当初から計画されていますので、例えば3回の分割エントリーであれば、当然最初のロットは計画の3分の1になり、マネーマネジメントが崩壊しません。
例えば上記のようなチャートの場合、現在値103.874でエントリーしますが、
サポートラインを2本意識すると、103.662が底の可能性あり。または103.196が底の可能性あり。
よって、単純にいまロングをするのはリスクが高いため、3回に分けてエントリーしようとするものです。
これは、今のエントリーが正しかった場合利益は3分の1になりますが、間違っていた場合にリスクヘッジが可能です。
保険的な考え方の手法ですね。
それに対して、ナンピンは単に勝率を求めて平均単価を下げる目的でロットを積み上げされるものです。やることは同じでもマネーマネジメントの観点から言うと全く違います。
ですので僕は【分割エントリー】は【ナンピン】の範囲に入れてないです。
最後に
「ナンピンはしない」とダイヤモンドルールに入れている通り、僕は絶対しません。
したら自分のFXが終わるときと考えています。
ぜひ読者の方にも「ナンピン禁止」。浸透させていきたいと思っています。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント