【重要経済指標】FXへの影響とトレーダーの対応法

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こんにちは。FXの鬼、ジャンヌです。

雇用統計をはじめとする経済指標。
FX相場への影響も大きく、トレード中うっかり忘れていると大変な目にあいますよね。
いきなり20pips上下に動いたり、急にスプレッドが開いたりして大きな損失を被った経験はないでしょうか。

今日はそんな経済指標において、トレーダーはどう行動したら良いかを述べていきます。

FXの鬼
FXの鬼

経済指標の立ち回りは重要だからね!

まとめ

  • FXの経済指標には重要指標とそうでないものがある
  • 指標でどっちに行くかは誰にもわからない
  • 重要指標の場合は【強くノーポジ推奨】

経済指標が為替レート(FX)に与える影響

原則として指標が強ければ(良い内容であれば)、その国の通貨が強くなります。
例えば米国の指標が強ければドルが強くなるという具合です。

何と比べるのか

「強い」とか「弱い」とかは何と比べるのでしょうか?

これはマーケットの事前予想値と比較します。

指標の内容は事前に各社のアナリストが出している予想があり、その集計結果が【コンセンサス値】として公表されています。

例えば2021年8月6日に発表された「米国雇用統計」ではコンセンサス値は「84万5000-92万5000人増」でした。
これに対して結果は「前月比94万3000人増」であったため、コンセンサス値を大きく上回り、ドルが買われる結果となりました。

このように、基本的には【予想と比べて結果が良ければその通貨が買われる】逆に【予想と比べて結果が悪ければその通貨が売られる】というのが基本的な反応です。

例外がある

例外はいわゆる【出尽くし】です。

出尽くしというのは、本来指標が良かったので買われるはずなんだが、それでそのニュースは出尽くした、つまりそれ以上のニュースはないと判断されたときに、本来とは逆の方向にチャートが動くことを言います。

例えば、アメリカの金利上昇が期待されていたとしましょう。
0.25から0.50に上がりました。
これは本来ドルが買われるニュースなのですが、実際に上がってしまったため、それ以上の上昇は無いという状態になります。(今まで0.25から0.50に上がる「上昇余地」があった。)

この状態ですと、ドルが上がるのではなく逆に下るケースが有るのです。

注意点

指標の結果、上がったか下がったかは、結果が分かってからではなんとでも言えることです。

事前にコンセンサス値と比べて良いのか悪いのか、知る方法はありません。
さらに、良くても悪くても為替がどう反応するのか、これを知る方法は持ってありません。
なんなら【出尽くし】で逆に行ったりします。

つまり指標の結果チャートが上に行くか下に行くかは誰にもわからない。
というのが結論です。

特に注意すべき重要経済指標

特に注意すべき指標はすなわち為替レートへの影響が大きな指標です。

最近ではあまり見ないですが、雇用統計クラスになると100pipsくらい動かしてきても不思議ではありません。


重要な経済指標には下記のようなものがあります。

雇用統計

経済指標オブ経済指標、米国雇用統計
文字からも想像できる通り、雇用に関する調査結果を発表するものですが、一口に雇用統計といえばアメリカの雇用に関するものを言います。
アメリカ経済、ひいては世界経済に影響を与える指標として、主に株価を動かします。もちろん為替相場への影響も甚大で、最も大きく価格を動かすのがこの雇用統計です。

もっともFXに影響が大きいのがこの【雇用統計】と言っていいでしょう。

どれくらい動かしてくるのかですが、実際コロナ後は影響が少し薄まっていました。
30pips程度の動きしかしないことも多かったですが、本来の影響力を考慮すれば100Pipsくらい動かしてきてもおかしくないですし、過去にはそれくらい動いていましたので、安心することはできません。

雇用統計のときはどうするか?

シンプルです。
【強くノーポジション推奨】
要はギャンブルみたいなトレードはしないことです。

FXは来週も来月も来年もあります。どう動くかわからない、しかも大きく動くような指標に付き合うことはありません。
金曜日の夜ということもあり、雇用統計のある週末はおとなしく観戦モードが良いでしょう。

雇用統計の内容

【雇用統計】は読んで字のごとく、アメリカの雇用がどうなっているのかを月ごとに報告するものです。

雇用に関する情報は、すなわちアメリカの景気を表すものです。そこで市場関係者が大きな注目をしています。特に注目されるのは、非農業部門の雇用者数と失業率、これらを見てアメリカの景気が良いか悪いかを判断しています。

発表日時

雇用統計の発表は原則として毎月第1金曜日の22:30になります。
夏時間は1時間繰り上がりますので21:30です。

例外的にカレンダーの関係で木曜日発表になることもあるので、カレンダーには注意しましょう。

その他

雑学と言うか知っておいて損はないですが『ADP雇用統計』という紛らわしい名前の経済指標があります。
これは雇用統計と名前がついていますが雇用統計ではありません。

重要度としては小~中ですので、無視する部類の経済指標になります。要注意。

FOMC声明

連邦公開市場委員会(FOMC)は、FRBの理事7名と地区連銀総裁5名で構成されているアメリカの金融政策を決定する機関です。金融政策はもろに為替相場に影響を与えますし、政策に関する定性的な情報(数字ではなくて言葉で表現)が発信されるため、思惑で相場が乱高下しがちです。

FOMCの内容

主に金利を含む金融政策、経済状況、経済見通しなどですが、2021年現在においてはテーパリングに向けての方針が興味を引くテーマになっています。

発表日時

年間8回、約6週間ごとに火曜日(水曜日の場合あり)に開催されます。
時間が日本時間の午前4時(サマータイムは3時)のため、起きていられるかという現実的な問題もあります。

その他

FOMCについては、議事録が約3週間後に出るのですが、その内容はすでにわかっていることばかりで織り込まれていますので、気にしなくて良いでしょう。

政策金利(各国)

FRB(The Federal Reserve Board、連邦準備理事会)の決めるアメリカの政策金利はもとより、各国の政策金利には注意が必要です。

なぜなら、FXは通貨ペアを取引するもので、金利が上がるということは直接的に通貨の価値が上がることを意味します。

頻繁に変更があるものではありませんが、だからこそ変更があった場合は為替レートに直撃しますので注意しましょう。

各国の発表時間はFX会社のニュース板などに書かれていますのでしっかりと見ておきましょう。

国内総生産(GDP)

良くGDPと聞くと思いますが、GDPとは(Gross Domestic Product)の略で、『国内総生産』のことです。
集計の対象期間に国内で産出された付加価値の総額ということですが、付加価値=粗利ですから、どれだけ物やサービスが動いたかを表す指標になります。
要するに景気が良ければ増え、悪ければ減りますので、GDPを見れば景気の状況が推認できます。

当然景気が良ければ利上げ→通貨高に繋がりますので重要な指標になります。

アメリカのGDPだけではなく、トレードしている国のGDP発表には目を光らせておきましょう。

アメリカ消費者物価指数(CPI)

アメリカのCPIは直近でますます重要性を増している指標です。無視は出来ませんでのしっかり見ておきましょう。

アメリカ消費者物価指数(CPI)の内容

消費者が購入する物やサービスなどの物価変動を示した指標です。なぜ重要かと言うとインフレ率を把握することができるから。インフレは利上げ要因になります。利上げは通貨高要因になりますので、直接的にFXに影響がある経済指標です。

ことさら最近では、インフレ率はコロナ渦でダメージを受けた経済の回復を示す係数となりますので、テーパリングの議論とも結びついて、重要性が増しています。

発表日時

毎月15日前後
時間は午後10時30分(サマータイムは9時30分)です。

経済指標の際の立ち回り方(どうしたら良い?)

では具体的に指標に際してどのようなことに注意してアクションすればよいのでしょうか。
皆さんの一番聞きたい【どうしたらいいの?】です。

重要指標とそうでないものに切り分ける

経済指標はたくさんあり、覚えきれないほどです。
正直細かい指標まで追いかけるのは出来ませんので、重要なものとそうでないものを切り分けます。

下記の画像のようにFX会社によっては★の数で重要度を表示してくれていますが、イマイチ当てにはなりません。

上記で「特に注意すべき指標」で紹介したものは最低抑えておき、あとは経験則で学んでいきましょう。『これは動いたな、これは全く無風だったな』です。

重要指標

重要指標発表の際には【ノーポジ】つまりトレードしないことを強く推奨します。

理由は、経済指標発表でどちらに動くのか?どれだけ動くのか?は誰にも予測不要ということです。
予測不能なデータに基づいてトレードを行うこと、それはすでにギャンブルになっています。

FXは明日も、来週も、来年も存在しています。
わざわざ当てもんみたいなトレードで資金を減らすことはありません
『増えるかもしれないじゃん』??
そのとおりです。
増えるかもしれません。そのかわり減るかもしれません。
そんな当てずっぽなトレードをする必要はないということです。

一旦ポジションを外して、経済指標発表後の乱高下が収まってから再度エントリーを検討すれば問題ありません。

重要な指標以外の指標

重要でない指標はスルー(無視)で構いません。
指標も数が多く、各国が発表してますので、全部ケアしていたらトレードする時間が無くなってしまいます。
例えば自分がトレードしない国の指標(カナダドルを触らない人にカナダの指標など)はそもそも気にしなくて良いですし、トレードする国の指標でも小物については考慮しなくていいでしょう。

ただ、FXは常に不足の事態が起こりえます。マネーマネジメントをしっかり行うのは【指標どうこうではなく大前提】なのでマネーマネジメントは崩さないようにお願いします。

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最後に

最近【雇用統計】の乱高下がまた始まっていることもあり今日は経済指標をテーマにしてみました。
経済指標はファンダにも影響を及ぼしますし、テクニカルも動かしてきます。
ただ、トレーダーとしてはノーポジにさえしておけば致命傷を負うことはありません。
しっかり資金管理をして、指標も乗り切っていきましょう!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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